バードストライクとは?
これまでは主に航空機や高層ビルの窓ガラスに鳥が衝突することを指していましたが、近年は風力発電用風車との衝突も問題になってきました。
鳥と航空機との衝突は、飛行中の鳥が航空機の航路内に入ることによって発生します。鳥がエンジンに吸い込まれ、エンジンが損傷・停止した場合には、人命を失う大事故になりかねません。これが、航空機との衝突が他のバードストライクとは決定的に異なる点と言えます。
現状
国内では年間約1,500件以上のバードストライクが発生しており、運航便の増加に伴い、今後も増えることが懸念されています。
鳥と航空機との衝突(バードストライク)は、ライト兄弟が飛行機を発明し、大空を飛んで以来、人類が抱えることとなった宿命的な問題です。バードストライクにはおよそ100 年の歴史が
ありますが、日本では幸いにも、バードストライクによる大きな航空事故は起きていません。
しかし、「ハドソン川の奇跡」として知られる米国で起こった近年(2009年)の鳥衝突事故を契機に、わが国においてもより科学的・有効的な鳥防除策を構築することが喫緊の課題になっています。
バードストライク防止対策の基本
バードストライク防止対策を立てるためには、まず空港内外の環境や鳥の生息状況を正しく把握することが不可欠です。航空機と衝突する鳥には様々な種類があり、衝突の影響は鳥種によって異なります。
例えばわが国で衝突件数が最も多いのはツバメですが、航空機損傷件数ではトビが最多となります(2017年航空局バードストライクデータに基づく)。
対策の基本は、空港を鳥にとって魅力のない場所、あるいは怖い場所にすることです。防除策には大きく分けて、「環境管理」と「バードパトロール」があります。
【環境管理】
草丈を短く維持したり、樹木や湿地を除去したりして、空港内から鳥を惹きつける環境要因を取り除きます。また空港内の施設を鳥が利用できないように防止策をとることも大切です。
【バードパトロール】
専門のスタッフが空港内を巡回して鳥を追い払う方法は、バードパトロールと呼ばれ、海外を含め多くの空港で採用されています。銃器、煙火、ディストレスコール(鳥の悲鳴音声)などの防除機器を状況に応じて使います。空港が恐ろしい場所であることを伝えます。
当社におけるバードストライク対策への取り組み
日本でバードストライクの問題が本格的に取り上げられ、調査研究が始まったのは1977年のことです。
当社は、それ以来この問題に取り組んでおり、40年以上にわたって培われた豊富な知識と経験をもとに、バードストライク防止に関する様々な調査や対策の提案を行っています。
これまで実施してきた主な内容は次のとおりです。
○ 欧米諸国での先進事例収集
○ 国際ワークショップへの参加
○ 国内20数空港での鳥類の基礎調査と防除手法の提案
○ 形態とDNA 分析による鳥種特定調査
○ 韓国キムへ空港におけるバードストライク防止に関する調査と対策提案
○ 中部国際空港におけるバードストライク防止対策に関するコンサルタント業務
○ バードパトロール従事者への初任者研修
○ 鳥衝突防止対策検討会(航空局運用課)への参加
○ その他
また、2012年4月からは、仙台国際空港における有害鳥類防除業務を受託し、運営主体である仙台国際空港(株)と協力しながら、「バードストライクゼロ」を目標に取り組んでいます。空港の鳥の生態と環境調査、衝突防止対策の提案、バードパトロールの実施といった一連の活動を通じ、「空をめぐる鳥と人間との共存」に向けた当社の取り組みは、これからも続きます。
当社が提供するバードストライク対策関連のサービス
当社では航空鳥害対策に関して、以下のサービスを提供しています。
1.空港におけるバードストライク対策の提案
空港により異なる立地環境や問題点に対し、基礎調査を実施してバードストライクを軽減させる具体案を示します。
2.バードパトロール業務の受託
バードパトロール(有害鳥類防除対策業務)は航空機の安全運航を保障する重要な業務です。また、各種の制限が多い空港内での作業には確実な安全確保が求められます。弊社ではそれらの条件を満たす熟達した技術者で構成されるチームによってバードストライクの軽減を目指します。
3.バードパトロール技術者のための研修・講習会
空港のパトロール業務は従事者の絶対数が少ないこともあり、技術向上などの研修機会が極めて限定されています。従って、これまでの実践により蓄積された知見の多くが技術者に伝わりにくい状況にあります。また、バードパトロールの中で行われる鳥の駆除と鳥類保護活動との整合性について理解が進んでいない現状も見受けられます。こうした実態を踏まえて実施する研修・講習会です。
4.衝突鳥種特定調査
バードストライクを防止する際の最も基本的な事項に航空機と衝突した鳥種の解明があります。対策手法が種類ごとに異なるからです。弊社では40年に及ぶ鳥衝突の知見と集積された標本、さらにはDNA技術により、鳥(検体)の種類を同定します。
5.獣類の侵入・鳥類の止まり防止対策の技術提案
空港に侵入するタヌキやキツネ、通信施設に止まる鳥類などに対する防除対策の具体的な手法を実地調査を踏まえた上で提案します。
6.鳥類防除機器類の有効性評価
多くの開発機器類はその機器と鳥の関係(防除効果)をしっかり確認することなく実践の場に持ち込まれ、結局効果なしのレッテルを貼られ、展開のないまま消えていくのが一般的なようです。しかし、多くの機器類では機能の一部が鳥防除に有効ということがままあります。開発機器に対する丁寧な試験をくり返し、有効性の有無を評価します。
7.バードストライク対策に関する研究開発
100年経ってもこれで万全という方法が見つからない鳥と航空機の衝突問題。より良い手法を求めて挑戦する企業、個人と連携して研究開発を進めます。
8.航空鳥害防除技術の他問題への応用
長いあいだ鳥と航空機問題に向き合ってきた経験は、高等動物(鳥・哺乳類)との対峙の考え方を教えてくれました。そこで得られたものを、風力発電の風車と鳥の問題など、他の場面に生かすことができます。是非ご相談下さい。
応用生物の活動が紹介された新聞記事です。
2022.6.22 The Daily NNA インド版
空港の鳥害対策徹底を指示
同日2便に衝突、モンスーン影響
インド国内で 19 日に2件のバードストライク(飛行中の航空機への鳥の衝突)が発生したことを受け、民間航空管理局(DGCA)が空港運営者に野生動物管理の徹底を指示した。同局によると、モンスーン期(雨期)は空港周辺で野生動物の活動が活発化する傾向にある。空港運営者に対し、草刈りの実施や鳥を遠ざけるための威嚇装置の設置などを求めている。
バードストライクは墜落の危険もあるが、地元報道によると 19 日に発生した2件はどちらも緊急着陸し、負傷者は出ていない。
1件は、格安航空会社(LCC)スパイスジェットのパトナ―デリー線。同社によると、東部ビハール州パトナの空港を離陸した際にバードストライクの疑いがあったことから、標準作業手順書(SOP)に従い、機長が影響を受けたエンジンを停止してパトナ空港に戻り、無事着陸した。飛行後の検査で、バードストライクにより3枚のファンブレードが損傷していることが発覚した。
PRI通信によると、もう1件はLCCインディゴのグワハティ―デリー線で、バードストライクに見舞われたため、片側のエンジンを停止し北東部アッサム州グワハティの空港に戻った。高度1,600 フィート(約487 メートル)でエンジンが損傷したという。
草刈りなどの対策徹底を
同日に2件のバードストライクが発生したことで、DGCAは空港運営者に対策の見直しと徹底を指示した。NNAが入手した通達によると、モンスーン期(例年6〜9月)は空港内や空港周辺での野生動物の活動が活発化するとして注意を呼び掛けている。タイムズ・オブ・インディア(電子版)によると、雨で地面が湿り、特に空港周辺の平地で昆虫などが地中から地上に出てくることで鳥を引き付けるという。
DGCAは空港内の対策として◇草刈りと殺虫剤の散布◇滑走路の頻繁な検査◇鳥の追跡装置と威嚇装置の設置◇定期的なごみ処理、などを求めた。
空港外では、空港環境管理委員会(AMEC)に対し鳥を減らすための措置について協議することなどを求めた。
東京農業大学の客員教授で、バードストライク対策のコンサルタント業務を手掛ける応用生物(東京都港区)の代表を務める橘敏雄氏によると、バードストライク対策は世界的に、鳥を追い払う防除が主流となっている。空港内で空砲や実弾を打つバードパトロールと草刈りが、バードストライクの2大対策だという。橘氏はNNAに対し、「鳥の多くの飛行高度は 300 メートル以下で、バードストライクの多くは地上近くで発生する。この空
間をいかに防除するかが重要だ」と話した。
日本の主要空港では銃器を持って空港内を車で巡回し、シェルクラッカーと呼ばれる鳥対策用の花火や実弾を打つ対策がとられている。草刈りは防犯や防火対策の面もあるが、鳥を追い払いやすい環境をつくる上でも重要だ。
そのほか、大きな音を出す爆音機などで鳥を脅す対策もあるが、あくまで補助的だという。また米国などでは、大陸間を移動する渡り鳥の群れの対策でレーダー探知が活用されている。
インドではバードストライクが増加傾向にある。空港局(AAI)の報告によると、2014 年は679 件だったが、18 年には1,186 件に増えた。19 年は1,167 件と横ばいで、空港局の公共事業に関する委員会は「憂慮すべき数字で、空港局の対策が十分でないことを反映している」と指摘している。
民間航空省の関係者によると、21年のバードストライク件数は前年比 27%増の1,466 件とさらに増加している。運航便数の増加に伴い、今後も増加することが懸念される。
航空機のエンジンが鳥を吸い込み、最悪の場合、墜落の恐れもある「バードストライク」(鳥衝突)の被害を食い止めようと、国土交通省は今年度中に、羽田空港に鳥の群れを探知する専用レーダーを設置する方針を決めた。鳥衝突が原因とされる米国のUSエアウェイズ機のハドソン川不時着事故(今年1月)を受けての緊急対策。また、鳥の習性に合った対策を講じるため、機体に衝突した鳥の肉片などをDNA鑑定して、鳥の種類を特定する調査にも乗り出す。いずれも国内初の試みで、航空関係者は効果のほどを注目している。
国交省によると、昨年中に国内空港で起きた鳥衝突被害は約1240件。このうち、羽田空港は135件で全国トップだった。同空港では、建設中の4本目のD滑走路が来年10月に供用開始となり、年間離着陸回数が約30万3000回から約40万7000回に増えるため、鳥衝突被害も増えると心配されている。
同省によると、鳥探知レーダーは数キロ先までの鳥の群れをとらえることができるといい、D滑走路を含めた4滑走路の端に10億円をかけて計5基設置する予定。レーダーでとらえた鳥の群れの情報は、管制官や航空機の機長、空港の巡回担当者らに伝え、離陸を遅らせたり、鳥を空砲で追い払ったりして被害を防ぐ。鳥衝突被害の約4 割は、肉眼で鳥の群れを確認しにくい夜間に発生していることから、レーダーによる鳥衝突対策に期待する関係者は多く、同省では、実効性が確認できれば全国の空港に展開したい考え。
DNA鑑定による調査は、鳥衝突に遭った機体から鳥の肉片や血液、羽などを採取して鳥の種類を特定するもの。鳥が飛来する時間帯や餌となる動植物は鳥の種類によって異なり、空港から鳥を排除するには、被害を招く鳥の種類の特定が欠かせない。しかし、これまでは、鳥衝突に遭った機体は航空会社の整備担当者が肉片などを洗い流してしまったため、国の調査でも鳥衝突事例の約6割が「鳥の種類不明」となっていた。
国交省「鳥衝突防止対策検討会」委員を務め、羽田空港での鳥衝突に関する調査を続けている環境コンサルタント会社「応用生物」(東京)の橘敏雄代表は、「レーダーやDNA鑑定は、鳥の衝突被害の実態把握には役立つ。ただ、それだけでは被害予防の解決策とはならない。鳥の群れの情報と、地道な空港パトロールをうまく連携させることが重要ではないか」と話している。
米ニューヨークで15日、旅客機がハドソン川に不時着した事故は、エンジンへの鳥衝突(バードストライク)が原因と見られている。便数が多く、周辺に鳥も多い羽田空港は、国内ではずばぬけて、バードストライクが多い。調査にあたる「応用生物」(港区)の橘敏雄代表は「羽田はかなり危険」と警告する。
(吉岡逸夫)
同社は1973年、動物や鳥の生態調査をする会社として設立され、77年から羽田の調査をしている。全国で調査を受託した空港は20 を超える。橘さんによると、多摩川の河口にある羽田空港周辺は猟場となるなど昔から水鳥の多い地域だったという。「これまでバードストライクで大きな事故が起こらなかったのは運がよかったからかも」という。
鳥の数は内陸より沿岸の方が圧倒的に多い。国土交通省航空局のまとめでも、内陸にある成田空港の2007年のバードストライクは27件に対して、羽田は172件にも達している。国内の空港で、100件を超えるところはほかにない。
羽田には、カワウ、スズメ、カモメ類など多くの野鳥がいるが最も多いのはカモ類。滑走路の増設工事の影響で、ハヤブサの仲間のチョウゲンボウも増えているという。工事現場の盛り土などに雑草が茂り、昆虫が増えているためとみられる。
危険なのは大きな鳥と群れをなす鳥。大きいと動きが鈍いし、衝撃が大きい。「トビは、上昇気流に乗って、活動するので、気流の発生しやすい飛行場が大好き。カモメは、天候が悪化すると、海から群れをなして飛行場に避難してくる」という。
バードストライクは徐々に増えている。便数の増加のほか、飛行機の性能向上でスピードが速く騒音が小さくなっていることで鳥が避けにくくなっていることも原因とみられる。
対策は、こまめにパトロールし、追い払うしかない。山梨県で生まれた橘さんは、子どものころから野生の鳥を捕まえて飼いならすほどの動物好きだが「真剣に対峙しなければ、野生動物とは共存できない」との哲学を持つ。鳥をいったん集めたうえで、猟銃で追い払うなど「本気」の対策を繰り返すことが必要という。
パトロールを実施している空港の離着陸1万回あたりの衝突件数は7件なのに対し、未実施の空港は12件にのぼる。「でも、地方空港の多くは調査やパトロールの予算もない」と橘さんは懸念する。
2008.5.11 讀賣新聞
中部空港 早くもウミネコ対策
ウミネコ約1万羽の飛来で昨年夏、航空機に衝突するバードストライクが相次いだ中部国際空港(常滑市)で、本格的な飛来を前に空港会社が対策に乗り出した。すでに専門家を招いて鳥害対策会議を開いており、「今年は万全の態勢で臨みたい」としている。同空港では昨年8? 9月に約一万羽のウミネコが押し寄せ、バードストライク6回、航空機の発着遅れが272便に達し、一時は空港機能がマヒ状態に陥った。野生動物の生態に詳しい環境コンサルタント「応用生物」(橘敏雄代表)のアドバイスを受け、ウミネコ排除に成功した空港会社では今年4月に橘代表を招き、1回目の対策会議を開く徹底ぶりだ。
一方、国内最大のウミネコの繁殖地、青森県八戸市の蕪島では、今年も約4万羽が巣をつくり、今ごろが産卵のピーク。約20年間研究を続ける同県立八戸盲ろう学校の成田章教諭は「個体数は例年並みで、一つがいが2? 3個の卵を温め、7月上旬からは2万4000羽から2万8000羽が巣立ってエサを求めて南下をはじめるだろう」と話す。このため、橘代表は空港周辺に飛来し始める初期段階の対応が重要なポイントと見て、6月からは個体数の動きの変化に、十分な注意を払うことなどをアドバイスした。「昨年効果があったからといって、同じ手が通用するとは限らない。鳥と人間の真剣勝負」と指摘する。
空港会社は「昨年は空港島がウミネコのねぐらになってしまったが、今年は同じ過ちを繰り返さない」と決意を語っている。
2007.11.28 讀賣新聞
中部空港のウミネコ退治
中部国際空港の「ウミネコ退治宣言」から1か月半余り。一時は約1万羽が空港島をねぐらとする異常事態に、空港会社や航空会社などは大混乱に陥った。今回のウミネコ騒動など、航空機の安全運航の障害となる事態に、空港関係者はどう向き合うべきなのだろうか。(柴田永治)
航空機が1日約290回離着陸する滑走路周辺に日没後、最大約3000羽のウミネコが侵入して夜を過ごすようになったのは、夏のお盆すぎからだった。県が常滑市の海岸で毎年4回行っている出現数調査でも、昨年から増加しており、過去最も多かった1994年前後に並ぶ1万羽近くに達していた。空港会社は放水や車のサイレンを鳴らして追い立てたが、一時的に飛び立つだけで、車が帰るとほどなく舞い戻り、イタチごっこを繰り返した。こうした事態に当初、滑走路南端にウミネコをとどめて、航空機に鳥が衝突するバードストライクを防ぐ「封じ込め作戦」がとられた。
ところが、ウミネコは空港島を離れる気配を見せなかった。空港会社から依頼を受けて対策に当たった環境コンサルタント「応用生物」(東京・港区)の橘敏雄代表の判断は、空港会社とはまったく逆だった。「空港がウミネコにとって、安全な場所ではないことを知らせる必要がある。動物と人間が対峙するのは真剣勝負」というのが国内や海外で野生動物のコントロールに長年の実績を持つ橘さんの持論だ。ウミネコの習性を知り、その逆手を取ってこそ効果があるというのだ。橘さんらの調査・指導により、効果は確実に表れ、ウミネコは滑走路周辺から完全に姿を消した。この間、ウミネコが退散するまで、バードストライクは計6回、着陸できず他空港に向かうダイバート5便、滑走路点検などで発着遅延は272便に及んだ。
今回のウミネコ騒動で、橘さんは「人間と動物との生活圏の境目をしっかりしておいて、初めて共生が成り立つ」と指摘した。
中部国際空港(愛知県常滑市)の空港島に約1万羽のウミネコが飛来し、航空機に衝突するバードストライクが起きている問題で、空港会社が新手法のパトロールを導入した結果、ウミネコは滑走路周辺から姿を消した。羽田空港などでバードストライク対策に実績のある自然環境コンサルタント「応用生物」(東京都港区)が9月中旬に現地調査を行った。
同社の橘敏雄代表により新手法の対策を実施したことで、劇的な効果を発揮した。橘代表は「ウミネコは人間のたくらみを見抜く高等動物で、直接危害が及ばないことを察知すれば、どんな手段も効果がなくなる」と話し、鳥の習性を読み、空港が安全でないことを知らせることが重要と指摘する。空港会社飛行場運用グループの葛谷茂芳リーダは「データを積み重ね、来年以降も万全を期したい」と話している。
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